さとるチーズ
2度あることは、3度ある。
『さけるチーズ』シリーズ第三弾!
さとるチーズ。
まず、『さけるチーズ』が熱に強くて良かった。
ローソクの前でとろけてしまっては、目もあてられない。
もしとろけたら、さけるチーズがさけないチーズに変わることは、
さけられないだろう。
シャレにもならない。
もし、さけるチーズがさけなくなったとき、
その存在自体を揺るがす事態となるだろう。
もとより、ピザには必要とされず、
サンドイッチにも断られ、
料理にどのように活用したらいいのか難しいやつではあるが、
独特の存在感をもって、
さけるチーズはいま、そこにいる。
たとえ食卓のなかでは謙虚であっても、
そんな自分に自信はあったと思う。
そもそもさけるチーズを語るうえで、
ほかの食材と比べるのはおかしいのではないか?
スタートラインが違うのだ。
彩りを期待するわけでもなく、
味で勝負しているわけでもない。
食卓に並べられるおかずに、溶け込む気など全くないのである。
食材でありながら、『さける』ということに最も重点をおいている。
そこに妥協はない。
どんな大きさにもさけられるし、
とろけるチーズのように、
冷めたらとろけませんよみたいなだまし討ちもない。
さける!!
その一本で勝負している『さけるチーズ』を讃えたい。
だからこそ、丁寧にさいて食べなければならない。
さけるチーズの”股さけ”など、言語道断なのだ。
・・・おしまい。
最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。